苦手な数学で87点!!

 

ゆい研では、118日から215日まで「1か月集中特訓講座」と称して学年末テスト対策の講座を行っていました。そのテスト結果が続々と届いています。

 

 

 

苦手な数学ができるようになりたいと入塾した生徒(2学期の期末テスト58)が、その数学で87点をとったという嬉しい報告がありました。

 

 

 

講座が始まる前の面談では、計算問題への苦手意識が強いこと、ミスが多くなったのは小学校4年の3桁の割り算くらいからであること、文章問題よりも計算問題が苦手であると話してくれました。また親御さんも成績は悪くないけど、本当の実力をつけさせたいと考えておられました。

 

 

 

この生徒がどこでつまずいているかを知るため、小学校1年~6年までの全分野の問題を解いてもらいました。やはり小学校3、4年の問題から計算ミスがありました。ミスの原因を探っていくと繰り上がり繰り下がりを含み煩雑になるとミスすることが分かりました。それを生徒に伝え、授業時間外にも来てもらって小学校の算数の計算を練習することになりました。

 

 

 

 また、座席は一番前にしました。理由は「手がかからないから」。手がかからないがゆえに学校ではかまわれないし、手がかかる生徒への対応をしている先生をざわざわ呼んで教えを請うことはしないだろうから、せめてここではすぐに質問できる体制にする必要があり、また私自身もその生徒の数学の力を探るには至近距離に座らせたかったのです。

 

 

 

実際の数学の授業では、4人いた生徒の中で3番目か4番目といったところで、理解力がないわけではないが、数学の解法パターンに慣れていないように感じました。また、10÷0.520の計算において、10より小さい数を答えにして違和感を感じないところがありました。その都度、少数の計算の意味について説明しました。

 

 

 

このような状態から87点をとることができた理由は何だろうか。

私なりに分析すると・・・

 

 

 

1.分からない問題にも淡々と取り組み続ける。

 

 

 

  多くの生徒は分からないとよそ見をしたり、答えを尋ねたり、明らかに集中していない態度を見せますが、その生徒は一切ありませんでした。分からなくても考え続ける。教師が時間切れを告げるまでピンと伸びた姿勢も変わりません。考え続ける体力がありました。

 

 

 

2.早く入室し、自習している。

 

 

 

  毎日他の生徒より10分早く入室しては自習していました。週に6日授業があったので、10分×6日=60分。一週間で他の生徒より60分多く勉強していることになります。4週間では4時間です。また、前日に自宅で勉強して分からない問題を質問することもありました。

 

 

 

3.テスト前の自習の時間は数学から始める。

 

 

 

  苦手な教科は後回しにしたいのが普通ですが、その生徒は後回しにせず数学から取り組みました。そして数学の目途がついてから、その次に難しい教科の学習をしていました。

 

その姿に本当に感動して、この子の力を伸ばさなくてはと強く思いました。

 

 

 

4.テスト前でなく、普段から学習している。

 

 

 

  普段から学習しているので、テスト前は苦手な問題、苦手な教科に取り組める。普段から宿題も提出しているので、宿題で×になった問題を質問し、塾の先生を有効に使っていました。

 

 

 

5.学校からのプリントをきちんと綴っている。

 

 

 

  テスト範囲のプリントを集めることに手間取ることもなく、すぐに本題の勉強に入れます。

 

 

 

ここまで読むと、この生徒なら塾に行かなくても成果が出たのでは?と思うかもしれません。

 

 

 

確かに頑張り屋さんで素晴らしい生徒さんであり、苦手な数学以外の点数はとれるでしょう。しかし苦手なものはずっと苦手かもしれません。

 

 

 

塾の役割というのは、生徒が「苦手な数学、自分でもできるようになるか?」と不安に思ったときに、「できるよ」と励まし、できるようになるための道順を示して、先導することにあります。人は意外と「自分もできるか?いや、できないのでは?」と悩むことに時間がかかるもの。教師が「できるよ」と言って手を引っ張って走ることで、悩む時間はなくなり、勉強時間は増えます。

 

 

 

逆に言えば、教師が「できるよ」と励ましてくれない、できる道順を示してくれない、一緒にその道を歩んでくれない塾に行くことは、お金も時間も、頑張りたい思いも無駄になります。

 

 

 

ゆい研では、その先導者に自分自身がなることが目標です。塾に依存する子はつくりたくありません。

 

 

 

その生徒はまさしく自分が先導者となって自分自身を引っ張っていくでしょう。でも不安になることもあるので、その時はいつでもゆい研に遊びに来てねと伝えています。