テスト前~ゆい研の取り組み~

 

各中学校で期末テストが近づいています。

 

生徒たちがこれまでの自分最高を更新し、自分に自信を持ってほしいとの思いから、生徒以上に力が入ります。

 

 

 

塾に行かず自分でテスト勉強をしている生徒さんや、それを支える保護者の皆さんの参考になることを願い、今日はテスト前のゆい研の取り組みを紹介したいと思います。

 

 

 

テストが近づき、テスト範囲が発表されると、各中学校に対応した「やることリスト」なるものを作成します。こ

れはテストまでに最低限こなさないといけないことを一覧表にしたものです。

国語とはいえ、漢字、語句、読解問題、文法など様々な問題が出題されます。

5教科分のやること全てをリストに書き出し、全生徒に配布します。

 

 

 

生徒達はそれを見ながら自分のすべきことをこなしていきます。

 

ですので、何を勉強していいのか分からない。何から手を付けて良いのか分からないという状況を陥ることはありません。

 

 

 

そのリストを塾にも掲示しておきます。生徒たちは勉強し終えた項目にシールを貼ります。

 

すると、誰がどの程度進んでいるのかを一目瞭然に把握できるのです。

 

あまり進んでいない生徒には声をかけて、今の様子や困っていることについて話したりできます。

 

 

 

 

 

「やることリスト」を作成する目的は3つあります。

 

1.テストまでにすべきことを知る。

 

2.勉強する教科に偏りが出ることを避ける。

 

3.勉強する前の心理的ハードルを下げる。

 

4.周りの生徒の進捗状況を自分を比較し、自分を客観的に見る。

 

5.1つ1つ片付いていく達成感を感じることができる。

 

 

 

1つずつ説明していきます。

 

1.テストまでにすべきことを知る。

 

 計画を立てることに慣れていない生徒は、何をどう勉強していいか、何から手を付けていいのか分かりません。

そのような場合、一覧表にして可視化する必要があります。

テスト前になっても勉強しない子は危機感がないからです。

 

危機感がないのは、何をどれだけやればいいから分からない、整理できないのであって、そのような生徒に目くじらを立てても、勉強が嫌になるだけ。

それよりも、これだけやるべきことがあるよ、と見える化した方がお互いに精神的に気持ちいいですね。

 

 

 

2.勉強する教科に偏りが出ることを避ける。

 

  生徒によっては好きな教科ばかり勉強する子もいれば、苦手な教科にずっと時間をかけて他は取り組まない子もいます。

おそらく、自分のできていないことに目を向けるのが怖いのでしょう。

そんなときにリストを見ることで、自分のすべきことがまだまだたくさんあり、1つにばかり時間をかけてはいられないということに気づきます。

 

 

 

3.勉強する前の心理的ハードルを下げる。

 

  勉強する前の心理的ハードルってありますよね。

やらなきゃいけないのは分かっているけど、「難儀だなー」と思ってしまう感情です。

しかしやるべきことが決まっているときは、感情をは挟まずに取り掛かれるものです。テスト前の、「難儀だな」という感情にかける時間は無駄です。ナイキじゃないけど、「Just Do It」です。

 

 

 

4.周りの生徒の進み具合を知ることによって、自分を客観的に見る。

 

 全員分のリストを塾内に掲示するのは、周りとの競争を進めているわけでは決してありません。

ただ、自分のことを客観的に見ることができない生徒も中にいます。

 

勉強量が少ないにも関わらず、「勉強はしているんだけど」という生徒です。

また1つ1つの取り組みに異様に時間がかかる生徒もいます。

 

 

 そのような生徒さんに言葉で説明するよりも、自分自身の勉強の進み具合を人との比較で捉えてもらった方が百聞は一見に如かずです。

どこかの段階で、「自分の取り組み方はまずい。改善する必要がある。」ということを知らなければいけません。

自身を向上させるために自分の甘さを知り、上を見る必要があります。

もちろん、自己否定の沼につかって、努力に背を向けることはだめですが。

 

 

 

5.1つ1つ片付いていく達成感を感じることができる。

 

 掲示用のリストには、学習済みの項目にシールを張ってもらっています。

 

 全部こなせた時の充実感を感じ、頑張った自分に誇りが持てるようになります。

 

 

 

やることリストの写真を添付しておきますので、参考にしてください。

 

 

 

この取り組みは成績を上げるためだけのものではありません。

 

 

彼ら彼女らがこれからの人生を進む中で壁にぶつかった時に、手をこまねいている人間ではなく、戦略をもって自ら立ち向かっていける人になってほしいからです。

 

 

 

その時のために、

 

何が問題かを書き出して可視化し、1つずつ解決していったら状況が良くなるという経験を、勉強を通して学んでくれたらと思います。また、問題をクリアした時のあの爽快感、自分への誇り、これらを体得してほしいからです。これらを経験した人間は困難のあとには喜びが待っていることを知り、簡単にへこたれなくなります。

 

 

 

そういう強さを、勉強を通して身に着けてほしいと思います。